中斜角筋の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)
中斜角筋(ちゅうしゃかくきん)とは前斜角筋(ぜんしゃかくきん)と同じく呼吸に関わる筋肉です。
中斜角筋は肋骨を持ち上げる作用があり、胸郭を拡げ、息を吸うときに使われます。
英語名称
scalenus medius muscle (スカリナス・ミディアス・マッスル)
中斜角筋の解説
中斜角筋は前斜角筋と同じ呼吸筋の一つです。
頸椎側面から第一肋骨に停止するため、吸息する際、前斜角筋とともに第一肋骨を引き上げ、息を吸うときに作用します。
また、運動動作においては頚椎の屈曲と側屈させる作用を持ちます。
何らかの影響で、前斜角筋と中斜角筋に緊張が生ずるとその間を走行している腕神経を圧迫してしまい、腕や手に痺れを生ずることがあります。
これを斜角筋症候群と呼びます。
起始
第2(または1)~7頸椎の横突起の後結節
停止
第一肋骨の周辺に広く停止
中斜角筋の主な働き
第一肋骨が挙上することで胸式呼吸をスムーズに行うことができます。
中斜角筋を支配する神経
頸神経叢及び腕神経叢(C3または2か4~C8)
日常生活動作
主に首を前や横に曲げるときに作用します。
また、胸郭を広げる作用を持つので吸息動作の補助をします。
スポーツ動作
呼吸が激しく乱れるような運動を行うときに呼吸動作の補助をします。
関連する疾患
斜角筋症候群、エルブ麻痺(上位型腕神経叢麻痺)、クルムプケ麻痺(下位型腕神経叢麻痺)、第1肋骨疲労骨折
【表情筋・舌骨下筋群・ 側頭筋・咬筋・内側翼突筋・外側翼突筋・椎前筋群・後頭下筋群・胸鎖乳突筋・斜角筋群(前斜角筋・後斜角筋)・頭板状筋・頸板状筋】