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多裂筋の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)
多裂筋(たれつきん)とは脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)群の深層にある長い筋肉です。
椎骨(ついこつ)同士を安定させるのが主な役割の筋肉です。
英語名称
multifidus muscle (マルチフィデゥス・マッスル)
多裂筋の解説
多裂筋(たれつきん)は脊柱の後方を支持する脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)の一つで棘突起のすぐ両側に位置する筋長の短い筋肉です。
多裂筋は最長筋の浅部の腱、後仙骨孔と上後腸骨棘との間の仙骨後面、腰椎の乳頭突起、全胸椎の横突起、第4~7頚椎の関節突起から起始し、各起始部から2~4つ上に位置する椎骨の棘突起に停止します。
多裂筋は両側が同時に作用すれば体幹部の伸展(後屈)、片側が作用すれば側屈及び回旋動作に作用します。
また、姿勢保持にも大きく貢献しています。
多裂筋は腰部、特に下位腰椎で非常に発達しているのですが、胸部より上の多裂筋の筋腹はとても小さい、力も弱い傾向にあります。
起始
最長筋の浅部の腱、後仙骨孔と上後腸骨棘との間の仙骨後面、腰椎の乳頭突起、全胸椎の横突起、第4~7頚椎の関節突起
停止
各起始部から2~4つ上に位置する椎骨の棘突起に停止
多裂筋の主な働き
多裂筋を支配する神経
脊髄神経後枝(C3~C4)
日常生活動作
姿勢保持や背中を反らす動作に関与します。
スポーツ動作
跳躍やダッシュなど、あらゆるスポーツ動作に関与し、上半身を安定させる働きに大きく貢献します。
関連する疾患
慢性腰痛、腰部コンパートメント症候群、腰部脊柱管狭窄症
代表的なウエイトトレーニングとストレッチ
その他の腹部・腰部の筋肉
【腹直筋・腹斜筋群(外腹斜筋・内腹斜筋)・腸腰筋(腸骨筋・大腰筋・小腰筋)・腹横筋・腰方形筋・脊柱起立筋(胸腸肋筋・腰腸肋筋・胸最長筋・胸棘筋)・横隔膜・下後鋸筋・骨盤底筋群】