骨盤底筋群の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)
骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)とは恥骨(ちこつ)、尾骨(びこつ)、坐骨(ざこつ)で構成される骨盤の底の穴を塞ぐように存在する筋肉群のことです。
骨盤底筋群は骨盤隔膜と尿生殖隔膜の二つの筋群に分類され、骨盤隔膜は肛門挙筋と尾骨筋から成り立ちます。
英語名称
pelvic floor muscles (ペルビック・フロア・マッスルズ)
骨盤底筋群の解説
骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)は恥骨(ちこつ)、尾骨(びこつ)、坐骨(ざこつ)で構成される骨盤の底の穴(骨盤腔)を塞ぐように存在する複数の筋肉群の総称のことです。
骨盤底筋群は『骨盤隔膜(こつばんかくまく)』と 『尿生殖隔膜(にょうせいしょくかくまく)』の二つの筋群に分類され、 『骨盤隔膜』は肛門挙筋(群)(こうもんきょきんぐん)と尾骨筋(びこつきん)から成り立ちます。
『骨盤隔膜』は肛門を囲むように位置し、骨盤腔の全体をふさいでいます。『尿生殖隔膜』は主に深会陰横筋(しん-えいんおうきん)と浅会陰横筋 (せん-えいんおうきん)から成り立ち、生殖器を囲うように骨盤腔の前方をふさいでいます。
骨盤底筋群は主に内臓(子宮や膀胱など)の重みを支えたり、腹圧を高める働きがあり、この筋肉を鍛えることは加齢に伴う軽度の尿失禁の改善や予防にもとても効果的です。
また、骨盤底筋群には身体の軸(体軸)を保つ役割があるとされており、特にバレエのようにしなやかな動きが求められるスポーツでは骨盤底筋群を鍛えることはとても重要だと言われています。
骨盤底筋群は背筋を伸ばし、お尻の穴を締めるように意識することでも十分強化することができます。
- 肛門挙筋群(腸骨尾骨筋、恥骨尾骨筋、恥骨直腸筋、恥骨会陰筋)
- 尾骨筋
- 深会陰横筋
- 浅会陰横筋
骨盤底筋群を支配する神経
陰部神経叢(S2~S4の前枝)
日常生活動作
姿勢保持や腹圧を高め、内臓(子宮、膀胱)の保持、軽度の尿失禁の改善に大きく貢献します。
スポーツ動作
バレエダンサーのように体軸を整え、あらゆるスポーツ動作に関与し、上半身を安定させる働きに大きく貢献します。
その他の腹部・腰部の筋肉
【腹直筋・腹斜筋群(外腹斜筋・内腹斜筋)・腸腰筋(腸骨筋・大腰筋・小腰筋)・腹横筋・腰方形筋・脊柱起立筋(胸腸肋筋・腰腸肋筋・胸最長筋・胸棘筋・多裂筋)・横隔膜・下後鋸筋】