小指伸筋の作用と役割（起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖）
小指伸筋（しょうししんきん）とは前腕後面の浅層部にある小指を伸展させる筋肉です。
小指伸筋は人差し指から小指までの指を伸展させる総指伸筋（そうししんきん）の動きを補助しています。
また小指の伸展だけでなく小指の外転動作にも関与します。
英語名称
extensor digiti minimi muscle (イクステンサー・ディジタイ・ミニマイ・マッスル）
小指伸筋の解説
小指伸筋(しょうししんきん）は文字通り小指、すなわち『第五指』を伸展させる働きを持った筋肉です。
この筋肉は生まれつき欠如している場合もあります。
小指伸筋は前腕部後面の浅層にあり、上腕骨の外側上顆から起始し、小指の手背腱膜に停止する細長い筋肉です。
小指伸筋は主に総指伸筋が第二指〜第五指を伸展しようとするときに補助的に働きます。
また、小指伸筋は筋肉の走行上、小指の伸展だけでなく小指の外転動作にも関与します。
更に小指伸筋は手首の後面を通過するので、手関節の背屈動作にも働きます。
小指伸筋を鍛えるエクササイズは総指伸筋と同じです。
もし、小指伸筋のみ鍛えるのであれば屈曲している小指に徒手抵抗をかけたまま、小指を伸展させるような動作を行うことで強化することができます。（手首を屈曲させた状態でこのエクササイズを行うと筋肉への負荷が大きくなるのでより高い効果が期待できます。）
この筋肉をストレッチするには手首を完全に屈曲させたまま、第５指の中手指節関節（ちゅうしゅしせつかんかんせつ）、近位指節間関節（きんいしせつかんかんせつ）、遠位指節間関節（えんいしせつかんかんせつ）を最大限に屈曲させます。
起始
上腕骨の外側上顆（がいそくじょうか）
停止
小指の手背腱膜（しゅはいけんまく）
小指伸筋の主な働き
また、手関節の背屈（伸展）にもわずかに関与します。
小指伸筋を支配する神経
橈骨神経深枝の後骨間神経（C6～C8）
日常生活動作
スポーツ動作
バレーボールのサーブやスパイクで手首を反らす動作に大きく貢献します。
関連する疾患
小指伸筋腱断裂 （しょうししんきんけんだんれつ）、橈骨神経麻痺（とうこつしんけいまひ）、後骨間神経麻痺（こうこっかんしんけいまひ） 、関節リウマチなど
1.前腕屈筋群
【円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋・長母指屈筋・深指屈筋・方形回内筋】
2.前腕伸筋群
【腕橈骨筋・長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋・総指伸筋・尺側手根伸筋・回外筋・長母指外転筋・短母指伸筋・長母指伸筋・示指伸筋】
3.手指部
【短母指屈筋・短母指外転筋・短小指屈筋・虫様筋・母指内転筋・小指外転筋・母指対立筋・小指対立筋・掌側骨間筋・背側骨間筋】
