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円回内筋の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)
円回内筋(えんかいないきん)とは肘の内側から前腕の外側へ斜めに走行する筋肉のことです。
円回内筋は主に前腕の回内、肘関節の屈曲に関与する筋肉です。
ゴルフを過度に行うことで損傷が起こりやすい筋肉でもあります。
英語名称
pronator teres muscle (プロネイター・テレス・マッスル)
円回内筋の解説
円回内筋(えんかいないきん)は前腕上部の前内側にある筋肉です。
円回内筋の上腕頭は、上腕骨内側上顆(ないそくじょうか)・内側上腕筋間中隔(ないそくじょうわんきんかんちゅうかく)、尺骨頭は、尺骨の鈎状突起(こうじょうとっき)から起始し、橈骨(とうこつ)の中央の前面及び外側面へ停止します。
円回内筋は主に前腕の回内動作と肘関節の屈曲動作に関与しています。
野球やゴルフをしていて痛める肘関節痛は、内側上顆炎が多いのですが、この円回内筋の過使用が原因で起こる場合が多いようです。
つまり、円回内筋をケアする事が、ゴルフ肘などの関節痛を緩和する上でとても重要と言えます。
この筋肉を鍛えるには回外筋と同じポジションでエクササイズしますが前腕は回内させます。
ストレッチを行うためには前腕を完全に回外位とし、肘関節を完全伸展させます。
起始
上腕頭:上腕骨の内側上顆(ないそくじょうか)・内側上腕筋間中隔(ないそくじょうわんきんかんちゅうかく)
尺骨頭:尺骨鈎状(こうじょう)突起に付着
停止
橈骨外側面の中央部
円回内筋の主な働き
円回内筋を支配する神経
正中神経(C6~C7)
日常生活動作
缶やビンなどの容器からコップに飲料を注ぐ、容器のフタを回して開ける動作などに関与します。
スポーツ動作
ゴルフや野球のスイングやテニス、バドミントンのスマッシュなどに大きく貢献します。
関連する疾患
円回内筋症候群(えんかいないきんしょうこうぐん)、内側型投球障害肘(ないそくがたとうきゅうしょうがいひじ)、肘関節屈曲拘縮(ちゅうかんせつくっきょくこうしゅく)
代表的なウエイトトレーニングとストレッチ
1.前腕屈筋群
【橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋・長母指屈筋・深指屈筋・方形回内筋】
2.前腕伸筋群
【腕橈骨筋・長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋・総指伸筋・小指伸筋・尺側手根伸筋・回外筋・長母指外転筋・短母指伸筋・長母指伸筋・示指伸筋】
3.手指部
【短母指屈筋・短母指外転筋・短小指屈筋・虫様筋・母指内転筋・小指外転筋・母指対立筋・小指対立筋・掌側骨間筋・背側骨間筋】