深指屈筋の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)
深指屈筋(しんしくっきん)とは浅指屈筋(せんしくっきん)とともに手関節を屈曲させたり、第2~第5のDIP関節の屈曲に関与する筋肉です。
英語名称
flexor digitorum profundus muscle (フレクサー・ディジトーラム・プロファンダス・マッスル)
深指屈筋の解説
深指屈筋(しんしくっきん)は前腕部の手の平側にあり、太く強力な筋肉で浅指屈筋の深層部に位置しています。
深指屈筋は尺骨(しゃっこつ)の近位端の前面1/3から起始し、第2~第5の末節骨底(まっせつこってい)の掌側に停止します。
深指屈筋は人差し指から小指までの手指を曲げる動作に大きく関与していて指の屈曲は殆んど深指屈筋と浅指屈筋が関与しています。
また、その他にも手関節の屈曲(掌屈)動作にも大きく貢献しています。
この筋肉は物を握るような動作、すなわちテニスボールを握りつぶすような動作で鍛えることができます。
また、前腕部を回外させ、肘関節、手首、中手指節関節(ちゅうしゅしせつかんせつ)、近位指節間関節(きんいしせつかんかんせつ)、遠位指節間関節(えんいしせつかんかんせつ)を伸展することでストレッチさせることができます。
起始
尺骨(しゃっこつ)の前面、前腕骨間膜の前面
停止
第2~第5の末節骨底(まっせつこってい)の掌側
深指屈筋の主な働き
深指屈筋を支配する神経
橈側側は、正中神経(C8~T1)
尺側側は、尺骨神経(C8~T1)
日常生活動作
手を握る動きや手首を曲げる動作に関与します。
スポーツ動作
特にバットやラケットを握る動作などに大きく貢献します。
関連する疾患
浅指屈筋腱断裂(せんしくっきんけんだんれつ)、石灰腱炎(せっかいけんえん)、ばね指、Volkmann拘縮(ふぉるくまんこうしゅく)、前骨間神経麻痺(ぜんこっかんしんけいまひ)、肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)など
1.前腕屈筋群
【円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋】
2.前腕伸筋群
【腕橈骨筋・長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋・総指伸筋・小指伸筋・尺側手根伸筋・回外筋・長母指外転筋・短母指伸筋・長母指伸筋・示指伸筋】
3.手指部
【短母指屈筋・短母指外転筋・短小指屈筋・虫様筋・母指内転筋・小指外転筋・母指対立筋・小指対立筋・掌側骨間筋・背側骨間筋】