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僧帽筋下部線維の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)
僧帽筋(そうぼうきん)下部線維とは背中の下部表層に広がる大きな筋肉です。
僧帽筋下部線維は菱形筋(りょうけいきん)群とともに肩甲骨を内側に寄せる作用を持ち、姿勢保持にも大きな役割を果たす筋肉です。
英語名称
trapezius muscle (トラピーズィァス・マッスル)
僧帽筋下部線維の解説
僧帽筋下部線維(そうぼうきんかぶせんい)は第4~12胸椎棘突起(きょうついきょくとっき)、棘上靭帯(きょくじょうじんたい)から起始し、肩甲棘三角(下部)に停止します。
僧帽筋下部線維は主に肩甲帯を下制、内転、上方回旋させる際に大きく貢献します。
僧帽筋下部線維に限ったことではありませんが、僧帽筋の最も重要な働きは、三角筋の働きを助け、肩甲骨を安定させることにあります。
僧帽筋の働きが弱化してしまうと肩甲骨を継続して上方回旋させることができなくなってしまうので、手を頭の上まで上げることができなくなってしまいます。
下部線維を鍛えるためにはベントオーバーローイング、ベントオーバーショルダーシュラッグなどの種目がとても効果的です。
僧帽筋下部を効果的にストレッチするためには側臥位(そくがい)で、パートナーが肩甲骨の外側縁(がいそくえん)と下角(かかく)を持ち、他動的に最大挙上や外転位に持っていくことによって引き延ばすことができます。
起始
第4~12胸椎の棘突起(きょくとっき)、棘上靭帯(きょくじょうじんたい)
停止
肩甲棘三角(けんこうきょくさんかく)
僧帽筋下部線維の主な働き
僧帽筋下部線維を支配する神経
副神経の外枝(がいし)、頚神経叢の筋枝(C2~C4)
日常生活動作
日常生活では主に僧帽筋上部線維、僧帽筋中部線維と共に肩甲骨の動きに関与します。
スポーツ動作
柔道やレスリングなど相手を引き寄せる動作に主に貢献します。
関連する疾患
副神経麻痺(ふくしんけいまひ)、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)、投球障害肩(とうきゅうしょうがいかた)、肩関節不安定症(かたかんせつふあんていしょう)
代表的なウエイトトレーニングとストレッチ
【三角筋・広背筋・大円筋・ローテーターカフ(小円筋・棘上筋・棘下筋・肩甲下筋)・僧帽筋(僧帽筋上部線維・僧帽筋中部線維)・外内肋間筋・前鋸筋・肩甲挙筋・菱形筋群(大菱形筋・小菱形筋)】