僧帽筋上部線維の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)

僧帽筋上部線維の作用と役割(起始停止・神経支配・筋トレメニューなどを徹底解剖)

僧帽筋(そうぼうきん)の上部線維とは文字通り背中の上部の表層に広がる大きな筋肉です。
僧帽筋上部線維は肩こりの自覚症状を起こす主要な原因筋として広く知られています。

英語名称

trapezius muscle (トラピーズィァス・マッスル)

僧帽筋上部線維の解説

僧帽筋(そうぼうきん)上部は背中の上部表層に広がる大きな筋です。
この部位は肩こりの自覚症状を起こす主要な原因筋として広く知られています。
僧帽筋上部線維は薄くて比較的筋力が弱いので、首の動きに関してはそれほど大きく関与しておらず、主に鎖骨、肩甲骨の引き上げ(挙上)動作に関与します。
その他に三角筋の働きを補助し、腕を上げる作用などにも貢献します。
僧帽筋上部は後頭骨上項線(こうとうこつじょうこうせん)・外後頭隆起(がいこうとうりゅうき)・項靱帯(こうじんたい)を介して頚椎の棘突起(きょくとっき)から起こり、鎖骨の外側の1/3の部分に停止します。
僧帽筋の名前の由来は筋肉の形状がカトリックの僧侶の帽子に似ているためと言われています。
僧帽筋の上部を鍛えるためにはショルダーシュラッグ(肩をすくめる動作)というエクササイズが最も効果的です。
僧帽筋の上部をストレッチするには、ストレッチする側と同じ側の肩が拳上しないように気をつけながら、反対側の手で頭と首を側屈させることによりストレッチをすることができます。

起始

後頭骨上項線(こうとうこつじょうこうせん)、外後頭隆起(がいことうりゅうき)、項靭帯(こうじんたい)を介して頚椎の棘突起(きょくとっき)

停止

鎖骨外側1/3

僧帽筋上部線維の主な働き

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運動動作においては主に頚部の伸展動作及び肩甲帯を拳上内転上方回旋させる作用があります。

僧帽筋上部線維を支配する神経

副神経(ふくしんけい)の外枝(がいし)、頸神経叢(けいしんけいそう)の筋枝(C2~C4)

日常生活動作

僧帽筋上部は日常生活では物を持ち上げたり、肩をすくめるような動作に関与します。
腕を持ち上げる動きに対しては筋全体が働いて三角筋を補助します。

スポーツ動作

柔道やレスリングなど相手を引き寄せる動作に主に貢献します。

関連する疾患

副神経麻痺(ふくしんけいまひ)、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)、投球障害肩(とうきゅうしょうがいかた)、肩関節不安定症(かたかんせつふあんていしょう)など

代表的なウエイトトレーニングとストレッチ

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その他の肩部・背部の筋肉

三角筋広背筋大円筋ローテーターカフ(小円筋棘上筋棘下筋肩甲下筋)・僧帽筋(僧帽筋中部線維僧帽筋下部線維)・外内肋間筋前鋸筋肩甲挙筋菱形筋群(大菱形筋小菱形筋)】

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